
大好きなJOURNEYを観てきた。7年ぶり、通算12回目の来日公演。2007年に加入した現ヴォーカリスト、アーネル・ピネダを擁するラインナップとしては4回目の来日。
JOURNEY 来日公演公式サイト
https://udo.jp/concert/Journey2024

なるべく小さいところで観たいので、武道館でなく横浜公演を選択した。家からも全然近いし音響も良い。

恐らく少数派ではあると思うが、僕は聴者として好きな(よく知る)アーティストのコンサートに参加する際は、セットリストを把握した上で十分に予習してからコンサートを観たい。だから必ず事前にツアーのセットリストを調べる。「どんな内容になるか、その瞬間まで楽しみを取っておきたい」という風には全く思わない。むしろ現地で「あの曲やってくれなかったなぁ」などと思いたくない。
当然この日もセットリストを調べてあった。2022年発表の最新作のタイトルを冠したツアーであるのに、最新作からは1曲だけ。アーネル加入以降に発表された、アーネル自身の「持ち曲」もその1曲のみ。まぁファン層やファンの志向を考えたら仕方がないのだろう。

結果、素晴らしいコンサートだった。アーネルは絶好調。ステージを縦横無尽に走り回り、跳び回りながら(数曲の降り番はありつつ)全25曲を見事歌い切った。声を大にして言うが、僕はアーネルが大好きだ。全盛期を支えた、そして今尚バンドの代名詞であるスティーブ・ペリーよりも好き。アーネルの歌には、彼の人柄と彼が歩んできた人生そのものが溢れている。
かつては毎回のショウにおける負荷が高過ぎて、終盤アーネルが息切れ気味なる場面が少なくなかった。現在ではそのあたりを考慮して、アーネルはいわゆるビッグなコーラスパートを歌わず、そこは他のメンバーに任せてリードパートのみに専念するパターンが大幅に増えた。これは大成功だと思う。
ジョナサン・ケイン(キーボード)とディーン・カストロノヴォ(ドラムス)の歌の巧さは元から有名だが、2019年に加入したジェイソン・ダーラトカ(キーボード)もアーネル以上にスティーブ・ペリーに似た声質で、コーラス・パートの柱となっていた。この3人によるコーラスは実に見事。是非、このフォーマットは今後も続けて欲しい。そしてベースは知らない間にニール人脈のトッド・ジェンセン(元HARDLINE)に代わっていた。2023年に加入していたらしい。
残念ながらサウンド・プロダクションは褒められたものではなかった。不要な中低域が膨らみ、音が団子状態。なんでそんな事になるのか分からないが、単純に今起用しているサウンドマンの腕が悪いのだろう。この公演だけではなく、リサーチしたところ武道館の(音響の)評判も悪かった。加えて言えば近年のライヴ作品の音もとても悪い。
もとよりJOURNEYはエンターテインメント性が高いバンドではない。ただでさえ舞台演出的なものは皆無であるのに、曲繋ぎのタイミングが良くないしMCのタイミングも良くない。ショウとして気になる部分が一杯あった。そしてアーネルの言葉が終わってないのにジョナサンやディーンが勝手に喋りだす事が何度もあり、微妙な人間関係を伺わせた。
それでもバンドが日本公演に力を入れて臨んでいる事はしっかりと伝わってきたし、やっつけ感はゼロ。最高の曲、最高の演奏、最高の歌を存分に堪能できた事には変わりない。今やアーネルの人生の重要なサウンドトラックとなった”Faithfully”そして”Don’t Stop Believin'”では涙を堪える事が出来なかった。最高だ。次の来日公演も必ず観に行く。
setlist.fm – JOURNEY | Oct. 21, 2024 | PACIFICO YOKOHAMA
https://www.setlist.fm/setlist/journey/2024/pacifico-yokohama-kaigi-center-yokohama-japan-53ab375d.html
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